「あら探し」の慣用句に見える違い

「粗探しをする」という意味を表すことばについて。

「粗探しをする」の中国語表現

中国語の表現はいろいろあります。

挑毛病
找茬/找碴
洗垢求瘢(人の垢を洗い流してまで傷を探し出そうとする)
吹毛求疵(毛をフーフー吹いてまで根元にある傷を探し出そうとする)

私が気に入っているのは、「鸡蛋里挑骨头(卵の中に骨を探す)」という慣用語です。
もともとあるはずのない「卵の中の骨」を探すという表現が、いかにも難癖をつけている感じがして、おもしろくてすぐに覚えてしまいました。

日本語との対比

日本語だと、「重箱の隅をつつく」と言いますが、これは「重箱の真ん中に鎮座するメインのごちそうには目もくれず、隅っこのものをつついてばかり」、細かいこと・どうでもいいことにとやかく言う人を比喩しているそうです。

日本語の「重箱~」という表現からは、少なくとも「そこにある」ものに難癖をつけている人の様子が思い浮かびますが、中国語の「卵の中の骨」は、そもそも存在しないものが対象になっているのが、大陸的というかなんというか、ダイナミックだなあと感じます。


英語との対比

そして「粗探し」を英語で表現するのに思い浮かぶのが「nitpick」です。
nitはシラミの卵。シラミの卵を探すように念入りに、人のアラを探すのですね。執念深さのレベルがこちらの方がワンランク上に感じます。

同義語として「carp」も並んでいました。古い北欧の言葉が由来のようです。

carp at someone or something:の粗探しをする、をきびしくとがめる

日本と違い、鯉はあまりいいイメージの生き物ではないようです( ;∀;)

日本語でのあらさがしの表現として、ほかに「鵜の目鷹の目」というのもありますが、現代では鵜や鷹の目がどんな様子かをリアルに思い浮かべることのできる人の方が少なそうです。鷹に限らず鳥の目は全般的にこわいですけどね。
こうしてみると、その表現が生まれた時代や地域に、どんな生き物が人間の暮らしに身近にいたのかというのが垣間見れておもしろいです。

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