「すし詰め」を英語・中国語でなんて言う?

英語・中国語・日本語で、似ているようでちょっと違う、おもしろい表現を紹介するシリーズです。

すきまなくいっぱいに詰まっている状況を「すし詰め」と表現しますね。人でぎゅう詰めの満員電車を描写するのにもよく使われます。

この「すし」は押し寿司を指すようです。
狭い場所に詰め込まれたたくさんの人と、ぎゅっと箱に押し詰められた米粒。
なんともうまい例えです。

さて、この「すし詰め」、英語と中国語で、どう表現するのでしょうか?

英語も食材で表現

ジーニアス英和によると、「packed/overcrowded/crammed/jam-packed」で混雑した、詰め込まれた状態を表せます。

英語でも、日本語と同じようにこの状態を食べ物で表すことがあるようです。
さて、その食べ物とはなんでしょう?

The bus was full. The passengers were packed like sardines. (The Free Dictionary)

缶詰の中のイワシのように、ぎゅう詰めなんですね。感じがよく出ています。

sardine

通勤ラッシュの時間帯は「sardine hour」とも表現されます。

中国語もなじみの食べ物で

中国語でぎゅう詰めの状況を表現すると、「拥挤」「挤得满满」などの語句が思いつきます。成語では「拥挤不堪」「水泄不通」、ニュアンスがちょっと変わるような気もしますが、「人山人海」などもすごい人混みの様子を表します。

巴士塞得满满当当。
バスはすし詰め。

ちなみにラッシュアワーは「高峰期」といいます。Uターンラッシュは「返程高峰」。

食べ物で表す慣用句がないかなあと探していたら、「すし詰め」とはちょっとニュアンスが違いますが、「像下饺子」という表現を見つけました。
鍋の中でゆでる水餃子のように大混雑、という意味です。

餃子

ここでの「下」は動詞で、「投入する」という意味ですね。お鍋やお湯は省略されています。

(中に)入れる;(資金や労力などを)投入する;(種を)まく.(小学館中日辞典)

游泳池人多得像下饺子。

日本にも、「芋の子を洗うよう」という似たような表現がありますね。


微妙なニュアンスの違い

「すし詰め」は、囲い込まれた狭い空間の中にひとがぎゅう詰めで身動きできない、というイメージですが、水餃子やイモ洗いの例えは、混雑のなかにも人の動きを感じる表現です。
先ほど紹介した「人山人海」という成語も「ごった返す」というニュアンスを感じますし、同じような成語に「熙熙攘攘」もあります。

地铁通道里是熙熙攘攘的人流。

こうしたほんのわずかのニュアンスの違いを確かめながら語彙を増やしていくのが大好きです。

「すし詰め」に似た慣用句、どの言語でも食べ物で表現されている言葉がよく使われているのがなんともおもしろいなと思いました。

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