臨床心理士でもあり僧侶でもあり、NHK「きょうの料理」の精進料理でも人気の、吉村昇洋さんの講演会を聴いてきました。
テーマは「禅と臨床心理学に学ぶ 思春期の子どもの理解と親の“こころ”の整え方」です。
いま注目されている「マインドフルネス」によって心を整える方法についての講演でした。
吉村昇洋さんとは
吉村昇洋さんは、広島市中区大手町にある曹洞宗八屋山普門寺の副住職さんです。
そして同時に認知行動療法が専門の臨床心理士でもあり、大学の非常勤講師でもあるという、わらじを何足も履いていらっしゃるアクティブな方です。
NHKのきょうの料理にも出演中。
吉村 昇洋さん|料理家レシピ満載【みんなのきょうの料理】NHK「きょうの料理」で放送のおいしい料理レシピをおとどけ!
著書も多数。
この「気にしない生き方」は以前読んでいて、すごく気に入っていたので、今回間近でお話を聞くことができて大変うれしかったのです!
実は今回の講演会は、PTAの強制動員として参加しました。
場所と時間だけ指定され、誰の、どんなテーマでの講演が行われるかは知らされずに現地に行ってみたら、吉村昇洋さんのお名前があったので驚きました。ラッキーでした!
いい声でトランス状態になりながら拝聴
吉村さんはとてもいいお声の持ち主でした。
聞いていると眠気を誘われるような、穏やかな声です。
木魚の音とお経を聞いているとふしぎなトランス状態になるのに似た感じ。
ミャンマーの寺院で日がな一日、周囲の音や声を浴びながら、頭の中をしーんとさせて、涼しい日陰で本を読んでいたときのことを思い出しました。
講演を聴きながら、相手をリラックスさせるのに、声とか話し方とかってとても大事なんだなと実感しました。
マインドフルネス
禅の実践方法として、「先入観や固定観念から自由になる」ということをわかりやすい例を挙げて紹介されました。
「マインドフルネスは客観視する力」という言葉がストンと腑に落ちました。客観視できるかどうかは心の平安にすごく関係してきます。
私がメンタルヘルスについてブログ記事を書く大きな理由の一つが「客観視するため」で、わりあいうまくいっているかなと感じています。
自分が悩んだり嫌だなと思ったりすることを、いったん自分から切り離して、ブログに書くことで言語化し整理しなおしてみることで、気持ちがとらわれている状態から解放されます。
書くことで問題自体が解決するわけではないし、ネガティブなことを考えるのが止まるわけでもないのですが、「ああ、私はこういうことに執着したり、腹を立てたりするのだな」と納得して、そういう自分を認めてやるだけで、なんだか気持ちが落ち着くのです。
これもひとつの「禅の実践」なのかもしれません。
PTAの講演会は、これまであんまりよい思い出がなく(いい親であれと押し付けがましいものが多かった)、しぶしぶ参加したのですが、とても有意義な機会になりました。
丁寧に生きましょう。