絵本作家、ヨシタケシンスケさんの初の大規模個展です。
すごーーーく楽しみにしておりました。
小さなスケッチや絵本原画、立体物や愛蔵コレクションなど約400点以上が展示されていますが、メモやアイデアスケッチの数が尋常ではありません。
ヨシタケさんご自身が、足を運ぶ入館者をよろこばせようとしてくださっているのがとてもよくわかる、ふつうの作品展とは一線を画したイベントだなと感じました。
ヨシタケシンスケ展かもしれない
ひろしま美術館で11月20日まで開催中です。
その後は、愛知の松坂屋美術館と続きます。
ひろしま美術館では、毎日8時50分から整理券が配布され、入手した券に書いてある指定時間のみに入場可能となっています。土日は朝は整理券入手のために長い列ができますが、30分もすれば列はなくなり、すぐに整理券をもらえるので、どうしても朝早くしか時間がない、という人以外は、のんびり行っても大丈夫そうです。
まず驚くのが、展示会場内は基本的に写真撮影OKというところ。
立体作品はもちろん、
メモやアイデア帳も撮り放題です。なんて太っ腹な。
スケッチ2000枚の展示は壮観です。
ここだけでおなかいっぱいになっていた人もたくさんいそうです。
(このシステム手帳の金具、展示の後どうなるんだろうと気になりました…)
絵本のアイデア出しメモなど、貴重なものがジップロックに入って展示されていたのも衝撃でした。
最後はおみくじまで。サービス精神がすごい。
勝手に共感
私自身がこういう小さなスケッチメモをたくさんする(そして小さな絵しか描けない)タイプなのに加え、ちょっとネガティブなテーマを笑えるほうに変えたいような気持ちで描くことが多いので、とても共感しました。
色を入れるのはデザイナーさんにお願いしたり、小さい絵しか描けないから原画を拡大して絵本にしたりしているなど、以前からインタビューなどで知ってはいたのですが、私はヨシタケさんの存在を、人間、スーパーマンじゃなくても人を頼ればいいし、好きなことをして生きていけるんだ、というメッセージとして受け止めています。
そして同時に、好きなことで認めてもらうには、運と、それから圧倒的なトレーニングが必要なんだということも、2000枚のスケッチを見て実感しました。
絵本はどれも大好きですが、いちばん好きなのは大人向けの『あんなにあんなに』です。