何にも問題のない家庭なんてない

語学

「家家有本难念的经。」という中国語の慣用語が好きで、話の中で使ってみたりします。

どの家にも読みづらいお経が一本はある、つまり、何の問題もなさそうな家庭や会社でも、何かしら問題を抱えているものだ、というイディオムです。
これがそのままタイトルになっているドラマもあるほどで、ネイティブにはなじみのある慣用語なのだと思います。

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中国の人はそれほど親しい間柄でなくても、わりとズバズバ切り込んだ質問をしてきます。それに答えると「日本はやっぱりいいねえ、うらやましい」と言われたりするのですが、そこで「家家有本难念的经」というと、それもそうだねえという流れに落ち着きます。
これによく似たイディオムが英語にもあることを教えてもらいました。

There is a skeleton in the cupboard.
Every family has a skeleton in the closet.

内輪の恥、的な意味で使われるようです。
由来を調べてみると、諸説あるようでしたが、研究社 新英和中辞典ではこんなふうに書いてあります。

★【由来】 何ひとつ苦労の種がないと思われていた婦人が, 実は毎夜戸棚の中においてある骸骨にキスをするように夫から命じられていたという話から》

内輪の恥を「人」に限定した場合は、

Every family has a black sheep.

と、厄介者は黒い羊に例えられるそうです。

家族の問題に頭を悩ませるのは世界共通なんですねえ。
ニコニコ何の苦労もなく暮らしているような同世代のおともだちが、実はいろいろ大変な事情を抱えていたり、「みんな何かしら悩みを抱えているのねえ」と実感することが多いお年頃になってきました。

Every family has a skeleton in the closet.
家家有本难念的经。

肩をすくめてニコッと笑って、悩みをできるだけ抱え込まず、いくつになっても軽やかな足取りで進んでいけるといいなと思います。

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