自分を安売りしない働き方をしよう

仕事

自分を正当な対価で売り込むことは大事です。

安く買い叩かれ、やりがい搾取されながら、「私は求められている!私は人より仕事ができる!」と承認欲求を満足させてガソリンにする働き方はやめた方がいい。

英子の森

語学系のお仕事では、びっくりするほど安く買い叩いている求人をよく見かけます。

以前「英語または中国語日常会話対応可」という求人されていた企業の担当さんに、冗談で「私両方できますけど」と言ったところ、英中できても時給が千円超えませんというお答えが返ってきて、思わず笑ってしまいました。

『英子の森』という短編小説集がSNSで話題になりましたが、語学に関わる人には特に読んでほしい。

とはいえ、やりがい搾取は語学ジャンルだけにとどまりません。

「社会的に意義があること」を求める若者に、低賃金または無報酬で過酷な労働をさせたり、「私がいないと困る」という状況から承認欲求を得たい人を低賃金で使い続けたり。あちこちで見かけます。

個人間の価格競争

正社員であれば、給与アップや出世が望めるので、自身の価値を高めつつ、雇用側により高い報酬を求めていくことができます。

あるいはフリーランスも。最初は自信がなくて安値で提供してしまいがちですが、あとから値をつりあげるのは難しいので、最初から納得いく価格で勝負して、さらに付加価値を高めていくほうがいい。

対して、非正規社員は一定のところで時給が頭打ちになります。
自分の価値をこれ以上高く評価してもらえないところでどんなにがんばっても、自分の価値は上がらない。

正当な評価をしてくれないところで自分をすり減らして働いても、いいことはひとつもないんですよね。

すり減らない働き方にするか、場所を変えるしかない。

また、適正な責任範囲を逸脱して自分の価値を高めようとすることは、組織にとってプラスにはなりません。
責任範囲や業務内容を逸脱して、正社員より自分の方が能力があると見せつけるような仕事のしかたをしても、自分への評価は上がらない。むしろマイナス。


自己価値をダンピング

1000円の商品を500円で売りながら、「こんなに売れてるんです!こんなに引く手あまたです!」と宣伝。
自分のスキルをそういう風に売り込むひとが意外にいます。
「自分が好きでやってるんだから、安くたっていいんです」

市場バランスが崩れるので周囲には迷惑な存在でしょう。
買い手が品質の良しあしを判断できればよいのですが、そうでない業界も多い。

例えバランスが崩れても、自分の対価をダンピングしてはだめです。私はしません。

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がんばっている自分を認めてもらうことが、その人にとっての報酬なのかもしれないけれど、頑張り方を変えないと、いつまでも搾取される立場から抜け出られないよ、と思うのでした。

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