「外国語で書くメールを書くときに気になる言い回し」シリーズです。
今回は「お世話になっております」の英語と中国語です。
基本、前置きは不要
日本語でのメールは、毎日のようにメールの送受信の機会がある相手でも、「いつもお世話になっております。○○の××です。」という前置きの文章があります。
「い」と入力すれば、自動的に「いつもお世話になっております。」に変換されるように、単語登録もしています。
継続してやりとりがある海外の相手の場合、相手のメールには日本語のような前置きや儀礼的な文章はなく、すぐに本題に入ります。
(はじめましてのご挨拶メール、親しくない人にお願いをするメールなどは、また別です)
シンプルな文面だと、日本語の場合「そっけなさすぎて失礼では…」などと考えてしまいますが、過剰に儀礼的な文句があるよりは、無駄のないコンパクトな文面の方が好まれます。
したがって、日本語メールでは必須の「お世話になります」は、英語や中国語では必要なく、基本的に「Hi」とか「你好」だけで十分だと考えています。
お世話になっておりますを英語で
Dear Mr. xxxx,
Hello Mr. xxxx,
Hi, xxxx,
メールの冒頭の決まり文句としてはこの書き出しを書いたら、すぐに本題に入ります。
お変わりございませんか?を英語で
あいさつと名前の呼びかけからワンクッション置くための文章として、よく使われているのが「お変わりございませんか?」といった一文です。
ネイティブもよく使っているので、これこそが日本語のお世話になりますにあたる文句なのではないかと感じます。
I hope all is well.
I hope this email finds you well.
I hope everything goes well with you.
日本語の「お世話になっております」と同じく、書いている本人も意味を考えずに勝手に手が動くタイプの決まり文句なんだろうと思っています。
お世話になっておりますを中国語で
素日承蒙合作,深表感谢!
大昔のことになりますが、中国の取引先とFAXでやりとりしていたときは、先方はいつもこのように書いてきていました。
ビジネス中国語に触れて間もない時期だったので、「かっこいいなあ!」と真似していました。
素日承蒙格外关照,深表谢意!
など、パーツを変えてバリエーションを増やすこともできます。
これらは書き言葉の表現なので、実際に会った時に「いつもお世話になっております」のつもりで、これを言うと、かなり変な感じなのでご注意下さい。
英語と同じように、なじみの相手への書き出しは「你好!」で十分です。
最近はチャットでのやりとりが多いので、「你好!」すら省略されます。
とはいえ、ただ相手に合わせるとか、長いお付き合いだから、というだけでなく、相手の様子を見ながらこちらもフランクにしても問題なさそうであれば少しずつカジュアルな言葉を使っています。
自分が使っている言葉の「かしこまり度」あるいは「フランク度」を把握しながら適宜使えることが肝心です。
ちょっと問題が起きた時や、こちら側の問題で相手に譲歩を求めなければならない時、それまでとはうってかわって急にまじめなきちんとした言葉遣いになるのは、こちらも先方も同様です。